
読書会に参加したことのある方なら、一度は感じたことがあるかもしれません。
「読んでいない本が話題になったら?」「うまく感想を言えなかったら?」——そんな不安が、参加をためらわせることがあります。
「読書しない読書会」は、そのハードルをそもそも取り除くところから設計された会です。
話すのは本の内容ではなく、「なぜその本を選んだか」だけ。2026年4月、第94回の開催には、そうした不安を抱えながらも一歩踏み出した方も参加してくださいました。
- 開催回数:第94回
- 会場:自由学園 明日館(東京・池袋)
- 訪れた書店:ジュンク堂書店 池袋本店
読書しない読書会とは?

「本の内容」ではなく、「その本を選んだ理由」をシェアする会。それが「読書しない読書会」です。
大型書店で、普段は足を運ばないジャンルにあえて向かい、未知の棚で惹かれた一冊と出会う。その「惹かれた理由」を言葉にし、参加者同士で共有します。
接点の少ない領域に身を置くからこそ、自分を客観視でき、興味・関心の輪郭がくっきりしていく時間です。
本好きはもちろん、「最近は読めていない…」という方も気軽に参加できるのが特長で、これまで早稲田大学や和歌山県教育委員会など、教育機関での開催実績もあります。
当日の流れ
10:00 ジュンク堂書店近くの喫茶店に集合

各自好きなドリンクを手に、企画の概要を共有するところから始まります。つづいて、その後に向かうジュンク堂書店のフロアを決める「くじ引き」で、普段は行かない棚へと背中を押してもらいます。

初参加の方には、オリジナルトートを含むノベルティをプレゼント。
10:30〜11:30 ジュンク堂書店 池袋本店で選書

約60分の自由時間で店内を周遊します。スマホで調べたり、ベストセラーを追ったりする必要はありません。ただ棚の前に立って、「なんとなく気になる」という感覚を頼りに一冊を選び、最後に購入して集合します。
11:40〜13:30 自由学園 明日館でシェア

ジュンク堂から徒歩約10分、池袋の喧騒からすこし奥に入った場所にある重要文化財「自由学園 明日館」へ移動します。
フランク・ロイド・ライト設計の歴史的建造物で、ベージュ色の外壁と緑青色の屋根が特徴的な、静かな佇まいの空間です。

4月末のこの日、敷地内は初夏の気配に包まれていました。広い芝生はすっかり青々とし、桜をはじめとする木々が枝いっぱいに葉を広げて、やわらかな緑の陰をつくっています。
3月に同じ場所を訪れたときはまだ固い蕾だった木々が、今はこんなにも生き生きとしている——季節の移ろいをこの場所で感じられるのも、定期開催ならではの楽しみのひとつです。

100年を超える年月を経た建築の、往時の姿に思いを馳せながら庭を抜け、温もりある木造の校舎内へ。かつての面影を色濃く残す教室に腰を下ろすと、いよいよ本番です。参加者それぞれが購入した本と「選んだ理由」をシェアする時間が始まります。
他の参加者の話を聞いていると、同じ書棚にいたはずなのに見ているものがまったく違うことに気づきます。それぞれの「気になる」の背景に、その人の今が滲んでいる——そんな時間です。
参加者の声

「読書会へのハードルが高いと思い込んでいた方にこそ」——初参加
今回の感想を一言で表すなら、「思っていたより、ずっと入りやすかった」。
本の内容ではなく選んだ理由を話すというコンセプトが、初参加のプレッシャーをやわらげてくれたという声をいただきました。
ランチを含めた時間全体を通じて、仕事以外の場で新しい人と言葉を交わす体験そのものが、じわじわと心に残ったようです。
久々に仕事以外で知り合えた方々の考えをお聞きする機会に恵まれ、普段は触れることのない新たな本に出会うことができました。ランチまで含め大変有意義な時間を過ごせましたこと、主催の三田さんに感謝申し上げます。
本を選んだ理由を共有するというコンセプトは、私のように少し読書会へのハードルが高いと思い込んでいる人にとってはプレッシャーの軽減に繋がる、とても良い導入体験であったと感じました。今回私が選んだ本や、他の参加者の方が選んだ本を読みつつ、他の読書会へも参加してみようと思います。もちろん、機会に恵まれるようでしたら、読書しない読書会の参加も引き続き狙います。
今回は参加させていただきありがとうございました。
次回開催のご案内
次回は2026年5月17日(日)の開催を予定してします。
申し込みはイベント予約サイト「Peatix」より受け付けています。また、X(旧Twitter)でも開催と同時にご案内していますので、フォローしてお待ちください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。





