2024年9月22日(日)に、第78回「読書しない読書会」をジュンク堂書店 池袋本店と自由学園 明日館で開催しました。
この開催レポートでは、どのような読書会が行われているのか気になっている方に向けて、当日の内容や参加者の声を中心にお伝えいたします。
ぜひ、参加を検討している方は参考にしてみてください。
読書しない読書会とは?
「本の内容」ではなく、「本を選んだ理由」をシェアする会。
それが読書しない読書会です。
大型書店にて普段は行くことのないジャンルにあえて行き、そんな未知の世界なのに興味を惹かれる本との出会いを楽しみ、その理由と向き合います。その後、参加者同士で惹かれた理由をシェアします。
接点のないジャンルだからこそ自らを客観的に見ることができ、自らの興味・関心に何かしらの気づきを得る時間を提供しています。
本好きな人から本が好きだったけど最近本を読めていないと感じている人にも気軽に参加いただける読書会であることがウリです。
これまで早稲田大学など教育機関での開催実績もあります。
78回目の読書しない読書会の流れ
10:00 ジュンク堂書店近くにある喫茶店に集合
各自好きなドリンクを頼み、休日の一杯を味わいながら読書会の企画概要について聞いていただきました。
その中で、この後に向かうジュンク堂書店のどのフロアに行くか、各参加者ごとに用意した普段いかないフロアが書かれたくじを引き、行き先を決めてもらいました。
また初参加の方には、オリジナルトートバックを含むノベルティ3点セットをプレゼントさせていただきました。
10:30~11:30 ジュンク堂書店 池袋本店で選書時間
ジュンク堂書店では、各自くじを引いたフロアを中心に約60分、本屋での時間を楽しんでいただき、最後にどうしても気になる本を購入してきてもらいました。
11:40~13:30 「自由学園 明日館」にて「気になった本をシェア」
ジュンク堂書店から徒歩10分のところにある「自由学園 明日館」へ移動。
「自由学園 明日館」は、重要文化財に指定された歴史的建造物です。帝国ホテルなどを手掛けたフランク・ロイド・ライトの設計した建築物としても有名です。
ライト氏が設計した建物は、大地と自然に調和し、素材の美しさを活かしつつ、まるで植物が成長するように有機的な空間が展開することを目指したといいます。
枝に生い茂る新鮮な葉と柔らかな芝生が、まさにそうした設計の趣を感じさせてくれます。
読書しない読書会は、そんな自由学園明日館内にある教室に向かい、参加者それぞれがジュンク堂書店で購入した本の理由をシェアし合いました。
参加者の感想
初参加:Fさん
対面での読書会には初めて参加しました。初めは緊張していましたが、始まって15分くらいのくじ引きで緊張をワクワクに変えることができて、気付けば自然に楽しんでいました。会のテンポが良く、あっという間に時間が過ぎていました。
くじ引きは、どのフロアの本を購入するか決めるのに用いられました。引き当てたのは一度も降りたこともないフロアでしたが、魅力的な本がたくさんあることを知れました。どのコーナーでも初心者向けの本が目につき、敬遠することは無かったのだと胸を撫で下ろしました。今後、別の本屋さんでも理工のコーナーに立ち寄ってしまいそうです。
1時間で購入する本を決めるというのがとても難しいことに気付きました。そういえば、普段は時間を気にせず本屋さんや図書館で過ごしているなあと。短時間で選ぶ力をつけたいとも思いました。
本屋さんを後にして、皆さんで買った本について紹介しあう時もとても楽しかったです。皆さんが選ばれた本に興味が沸いたのはもちろんのこと、その本を選ばれた理由についても驚くことばかりでした。自分には無い視点でした。本に限らずですが、“人の選択”について知れる機会は親しい友人以外ではほとんど無いので、刺激があったのだと思います。
初めての方でも参加しやすい読書会だと思います。また、初参加でもらえるノベルティのトートバッグがとても可愛いです。
今回買った本を読み終えたら、また参加するつもりです。今から楽しみです。
初参加:Tさん
くじ引きでフロアを決めて本を手に取るという企画、素晴らしかったです。その時の気持ちや、カンで選んでみると案外今自分に必要な本に出会えたりするかと思いました。
読書をしない、というところも気軽に参加できてよかったです。
初参加でしたが、他の参加者の中に複数回参加の方もいらして、参加者同士も仲良くなれそうな感じがしむした。
トーク会の会場も雰囲気が素晴らしくよかったです。
初参加:Nさん
面白かったです。
通常の読者会では、「本」について話す会が多い印象でしたが、この会では本を選ぶ側、つまり「読み手」側に注目しています。
もちろん「本」が主語になる面白さもあるのですが、
なぜその本を手に取ったのか、主観を問う視線があることで、手に取った本自体に、自分の思考が反映されていることに気付けました。
意外と自分の状態を言葉にすることは難しく、
時折そらをつかむような実態のなさを感じています。
自身の選んだ本を見つめることで、
そのヒントをちょっぴり取りに行けるような感覚がありました。
この時、対象を「本」にしているのも良くて。
本は「表題(タイトル)」も引き連れていてくれるので、
タイトルが自分の状態について、要約してくれている感じもありました。
また、くじ引きでどのフロアに放たれるのかが決まるとこともエンタメ感があり面白かったです。
私は政治•経済•ビジネス•法律フロアのくじを引いたのですが、最初は自分と関係のない場所に放たれてしまったなぁと思いつつ、しかし意外とそうでもないことへの気づきも、この会ならではのことではと思います。
自分一人で書店へ行き、同じような動きをすることも不可能ではないのですが、時間への縛り•他の参加者さん(誰かの視線)があることで、選ぶことへの強度が増す感覚もありましたし、何より他のかたが何を選んできたのか、主観を伺えるのも面白さの一部でした。
(それから、初回参加ノベルティでいただいたトートバッグのクオリティがとても高くておどろきました 笑)
すこし、自分の状態を別の角度から見つけに行きたいなぁというかたにおすすめの会です。
ありがとうございました。
リピート参加:Mさん
ちょっと気になって手に取ったことのある本2冊が、今回くじ引きで行ったフロアで何度も目に入ってしまいました。きっと私に買って欲しいと訴えられてるんだと、勝手に解釈して買うことにしました。直感に従ったお買い物体験ができました。
リピート参加:Hさん
ありがとうございました。
今回は5階のビジネスのフロアでした。同じフロアの方がたくさんいたのですが、見つける本、選ぶ本が全然違うというのがとても興味深かったです。
何度かリピートさせていただいていますが、毎回和やかな雰囲気を主催者の三田さんや参加者の方が作ってくださるので、リラックスして楽しめました。
また次回も楽しみにしております!
リピート参加:Kさん
本日はありがとうございました!
何度か参加していますが、今回は選んだ理由が全然見出せず苦戦しました。
目の前の棚とじっくり向きあうか、
次の棚に期待するか迷いながら粘ってみても、のらない日というのはあるのだなと思いました。
本を選ぶことに慣れていると、探しているテーマや悩んでいることも何もない状態でもなんとなく本は選べてしまうことも、小さな発見でした。
皆さんの体験を聞きながら、後付けで浮かんだ選んだ理由を話してみても、なんらかの感想や反応をいただけることは少し嬉しいです。
そして、同じ棚を見ていたはずが全く被らない選書と同じ時間を歩いていたはずなのに持ち寄った世界の違いに毎度楽しみをもらいます。
ありがとうございました。
次回開催予定
次回は2024年10月20日(日)に開催します。
申込みはイベント予約サイトのpeatixより行っています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。